《PHP8上級試験対策》PHPでのNaNとINFの違いを理解する【is_nan / is_infinite】

2025年9月16日2025年9月17日

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はじめに

PHPで浮動小数点を扱う際、しばしば目にする「NaN（非数）」と「INF（無限大）」。
一見すると似ていますが、挙動や比較方法が異なり、試験でもよく問われるポイントです。
この記事では、NaNとINFの違いを具体的なコード例とともに整理します。

キーワード： NaN / INF / is_nan() / is_infinite()

NaN（Not a Number）とは

例：sqrt(-1)、acos(2)
出力例：float(NAN)
特徴：
- 自分自身とも一致しない (NaN === NaN は false)
- 判定には is_nan() を使用する必要がある

NaNになる代表的なパターン

関数	入力例	理由	結果
`sqrt(-1)`	-1	負の数の平方根は実数で定義できない	`float(NAN)`
`log(-1)`	-1	負の数の対数は実数で定義できない	`float(NAN)`
`acos(2)`	2	`acos(x)` の定義域は -1 ≤ x ≤ 1	`float(NAN)`
`asin(2)`	2	`asin(x)` の定義域は -1 ≤ x ≤ 1	`float(NAN)`
`atanh(2)`	2	`atanh(x)` の定義域は -1 < x < 1	`float(NAN)`

INF（無限大）とは

例：1/0 → INF、log(0) → -INF
出力例：float(INF), float(-INF)
特徴：
- 数値として扱えるため、=== で比較可能 (INF === INF は true)
- 判定には is_infinite() を利用できる

INFが発生する代表例

関数	入力例	理由	結果
`1/0`	0	ゼロ除算	`float(INF)`
`log(0)`	0	0の対数は -∞	`float(-INF)`
`exp(1000)`	大きすぎる値	オーバーフロー	`float(INF)`

実行例

$nan = sqrt(-1);
var_dump($nan);             // float(NAN)　→ 負の数の平方根は実数で定義できない
var_dump(is_nan($nan));     // bool(true)
var_dump($nan === NAN);     // bool(false)

$inf = log(0);
var_dump($inf);             // float(-INF)
var_dump(is_infinite($inf));// bool(true)
var_dump($inf === -INF);    // bool(true)

NaNとINFの比較表

種類	発生例	出力例	判定方法	=== 比較
NaN (Not a Number)	`sqrt(-1)acos(2)`	`float(NAN)`	`is_nan($val)`	`false`（`NaN === NaN` も `false`）
INF (正の無限大)	`1/0log(PHP_INT_MAX)`	`float(INF)`	`is_infinite($val)`	`true`（`INF === INF` は `true`）
-INF (負の無限大)	`log(0)`	`float(-INF)`	`is_infinite($val)`	`true`（`-INF === -INF` は `true`）