《PHP8上級試験対策》preg_filter()はpreg_replace()と何が違う？—マッチした要素だけ返す仕組みを解説

2025年10月19日

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はじめに

preg_filter() は preg_replace() にそっくりですが、マッチした要素だけを返すという重要な違いがあります。
PHP8上級試験では、この挙動の違いがよく問われます。この記事では、実際のコードを例に動作の違いを確認しながら、試験対策として押さえておきたいポイントを整理します。

キーワード： preg_filter / preg_replace / 正規表現 / マッチした要素のみ /

🔹 preg_filter() の基本構文

preg_filter(
    string|array $pattern,
    string|array $replacement,
    string|array $subject,
    int $limit = -1,
    int &$count = null
): string|array|null

この関数は、正規表現による検索と置換を行い、マッチした要素だけを返す点が特徴です。
似た関数 preg_replace() はマッチしなかった要素もそのまま返すため、戻り値の配列の要素数が変わります。

🔹 サンプルコードで比較

<?php
declare(strict_types=1);
error_reporting(-1);

$pattern = '/\A([0-9]{3})([ -]?)([0-9]{4})\z/';
$replacement = '$1$3';

$subject = [
    '123-4567',
    '123 4567',
    '1234-567',
    'abcdef',
];

$r = preg_filter($pattern, $replacement, $subject);
var_dump($r);

🔹 実行結果

array(2) {
  [0]=>
  string(7) "1234567"
  [1]=>
  string(7) "1234567"
}

この結果からわかるように、マッチした「123-4567」と「123 4567」だけが置換されて返されていることが確認できます。一方、1234-567 と abcdef は正規表現にマッチしなかったため、結果に含まれません。

🔹 preg_replace() の場合

同じコードを preg_replace() に変更すると次のようになります。

$r = preg_replace($pattern, $replacement, $subject);
var_dump($r);

結果はこうなります👇

array(4) {
  [0]=>
  string(7) "1234567"
  [1]=>
  string(7) "1234567"
  [2]=>
  string(8) "1234-567"
  [3]=>
  string(6) "abcdef"
}

このように、マッチしなかった要素もそのまま返すのが preg_replace() の挙動です。

🧩 図解：preg_filter と preg_replace の違い

+----------------------------+
|     $subject 配列           |
|----------------------------|
| '123-4567'   → ✅マッチ     |
| '123 4567'   → ✅マッチ     |
| '1234-567'   → ❌非マッチ   |
| 'abcdef'     → ❌非マッチ    |
+----------------------------+

preg_filter()  →  ['1234567', '1234567']
preg_replace() →  ['1234567', '1234567', '1234-567', 'abcdef']