《PHP8上級試験対策》call_user_funcとcall_user_func_arrayの違いを理解する

2025年10月23日

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はじめに

PHPでは、コールバック関数（関数名やメソッドを変数のように扱う仕組み）を実行するために、call_user_func() と call_user_func_array() がよく使われます。両者は似ていますが、**「引数の渡し方」**に違いがあります。この記事では、PHP8上級試験でも頻出のこの2つの関数の違いを、コード例と出力結果をもとにわかりやすく解説します。

キーワード： call_user_func / call_user_func_array / コールバック関数 / 引数の配列 / 静的メソッド呼び出し

🧩 call_user_funcとcall_user_func_arrayの基本構文

関数名	説明	主な違い
`call_user_func(callable $callback, mixed ...$args): mixed`	コールバック関数を、引数を1つずつ指定して呼び出す	引数を直接列挙して渡す
`call_user_func_array(callable $callback, array $args): mixed`	コールバック関数を、引数を配列としてまとめて呼び出す	引数を配列で渡す

両方とも「動的に関数・メソッドを実行する」ための関数ですが、引数の渡し方だけが違う点を押さえておきましょう。

💻 実際のコード例

<?php
declare(strict_types=1);
error_reporting(-1);

class Hoge {
    public function func(int $num, string $str): bool {
        var_dump(__METHOD__, $num, $str);
        return true;
    }

    public static function sfunc(int $num, string $str): bool {
        var_dump(__METHOD__, $num, $str);
        return false;
    }
}

$obj = new Hoge();

// 配列で引数を渡す（call_user_func_array）
$r = call_user_func_array([$obj, 'func'], [123, '2nd']);
var_dump($r);

// 可変長引数で渡す（call_user_func）
$r = call_user_func([Hoge::class, 'sfunc'], 456, '3rd');
var_dump($r);

🧾 実行結果

string(10) "Hoge::func"
int(123)
string(3) "2nd"
bool(true)

string(11) "Hoge::sfunc"
int(456)
string(3) "3rd"
bool(false)

✅ 結果の意味

行	内容	説明
`Hoge::func`	インスタンスメソッドが呼ばれた	`$obj->func(123, '2nd')` と等価
`Hoge::sfunc`	静的メソッドが呼ばれた	`Hoge::sfunc(456, '3rd')` と等価
`bool(true)` / `bool(false)`	それぞれのメソッドの戻り値	関数の結果が変数`$r`に入る

🧠 図解で理解する：引数の渡し方の違い

┌────────────────────────────────────────────────────────┐
│ call_user_func_array([$obj, 'func'], [123, '2nd'])     │
│                     └──────────────┬──────────────┘    │
│                配列でまとめて渡す                         │
└────────────────────────────────────────────────────────┘

┌────────────────────────────────────────────────────────┐
│ call_user_func([Hoge::class, 'sfunc'], 456, '3rd')     │
│                     └─────┬─────┘      └───┬───┘       │
│                      呼び出し先指定     引数を列挙して渡す   │
└────────────────────────────────────────────────────────┘

💡 まとめ

比較項目	call_user_func	call_user_func_array
引数の渡し方	1つずつ直接書く	配列でまとめて渡す
呼び出し対象	関数・メソッドどちらも可	関数・メソッドどちらも可
代表的用途	可変長引数で直接呼びたいとき	配列で渡したいとき（ループなど）

✅ 試験ポイント：